2021/06/21

Spring-8近くで和菓子屋が営むカフェ「末廣堂 光都苑」に行ってきた

Spring-8をご存知だろうか。和歌山毒物カレー事件でヒ素の分析に活用された際、一般にもその名が広まった、日本を代表する大型放射光施設で、多くの分析、研究に活用されている。

西播磨の山を切り開いて作った播磨科学公園都市の中にあり、所在自治体としては別なのだが勝手に地元の施設扱いしている。

先日、実家の田植えを手伝いに帰省した折、その近くに地場の老舗和菓子屋、末廣堂が営むカフェがあるらしいことを知った。和菓子屋なのに自家焙煎した豆でコーヒーも出しているらしい。

せっかくなので石川に戻る前にそこでコーヒーを飲んでみることした。いつもファミマのコーヒーを飲んでカフェインを補給してからドライブしているのでその代わりだ。実家からはクルマで20kmほど、ほとんど信号ない道をのんびり走る。

Google先生のおかげもあって、特に労せず到着。

エントランス
和菓子屋が運営するだけあって、和風の佇まい。中に入ると会計場を兼ねる物販スペースがあり、本業の和菓子やコーヒー豆を販売している。その奥がカフェスペース。

椅子席、座敷の他、窓の外にはテラス席もある
千種羊羹という羊羹が祖業であるようなので、羊羹とコーヒーのセットをオーダー。ドライブを前にカフェインの力で脳に糖分を送るのだ。コーヒーの選択肢は多数あるが、「オススメ」印の付いていたコーヒープレスで。

コーヒープレス
コーヒープレスは容器ごと運ばれてきて、砂時計が落ちたらプレスして注いでください的なことを案内される。程なくして羊羹も到着。

コーヒーと羊羹

窓の向こうに見えるテラス席

コーヒーも羊羹も味は奇をてらったところなく、普通に、オーソドックスに美味しかった。落ち着いた店内の雰囲気もGood。

ちなみに喫茶的なメニューのほか、ランチも食べられる。ちょっとメニューが多すぎる気がしないでもないが、周囲には飲食店が少ないので需要があるということだろう。いろいろ楽しみたい人には良いと思う。

チビチビとコーヒーを飲みながら羊羹を食べ、この後のドライブに向けてやる気をチャージ。お土産と自分用に、羊羹とコーヒー豆(4種類くらい選べる)を買い帰路についたのでした。次回帰省時にはまた来たい。


余談だが、途中「テクノ中央」という交差点を通った。

「テクノ中央」交差点。英語表記を貼り直した跡がある。
昔は「Tekuno Chuo」だったと思われる英字表記は「Central Tekuno」 を貼り直されていた。英語化するなら「Central Techno」じゃないかと思ったが、ここで言うテクノは「西播磨テクノポリス」の「テクノ」であり、「テクノポリス」が和製英語なので日本語扱いでローマ字表記になったのかなと想像、自分の中で納得した。好きな交差点名ですよ「テクノ中央」。

2021/06/05

いつの間にか(実際には4/27に)GARMIN ForeAthlete 245が血中酸素濃度測定に対応していた

普段ランニングの際にはGARMINのForeAthlete 245を使っている。軽い上にバッテリーが長持ちで大変気に入っている。つけっぱなしでも気にならないので、ランニングウォッチとしてだけでなく、ライフログの記録デバイスとして睡眠トラックなどにも活躍している。

普段はランニング計測の操作だけ時計側で行い、記録の閲覧などはスマホ側でおこなっているのだが、先日ふと今走った記録を見ようと時計側の「UP」ボタンを押したところ、血中酸素濃度の測定結果画面が出てきた(その時点では最初だったので記録なし)。

1回測定後の結果画面。機種によって異なる。

「えっ、そんな機能あったっけ?」と思って調べてみると、どうやら2021年の4月27日にファームウェアが更新によりが追加されていた模様。
Garmin 4月27日より対象ウェアラブルデバイスで 「血中酸素トラッキング」機能の対応を開始

 もちろん医療機器ではないので精度はそれなりで参考程度の情報ではあるが、いろんなシチュエーションで測定してどんな傾向があるか調べてみたくなる。

測定自体は時計側の「UP」ボタンを押して前回の測定結果画面を開き、しばらく待つだけ。そのうち自動的に測定が開始される。測定中は静止している必要があるようだ。

測定中の画面。

245はGARMINのラインナップの中でもエントリー機に位置し、スマートウォッチにカテゴライズされてもApple Watchほど高性能なSoCを使っているわけではないが、こまめなアップデートで少しずつ機能アップしてくれているのはありがたい。でも、ちょこちょこバグに遭遇するんですよね。アラームが鳴らないとか。場合によってはクリティカルな事象に発展するので、機能アップもありがたいけど信頼性の向上も望みたいところではあるのです。



ミロがなかなか良いのでモーニングルーティーンに追加した

最近ミロが人気で品薄らしい。何となく耳には入っていたがあまり自分には関係の無いことだと思っていた。ところがたまたま近所のイオンで買い物をしていた時、ふとミロが目に止まった。

これまでもそこにあって見ていたはずだがスルーしていた。しかし今回は、

「人気らしいって聞いたな」
「そういや子供のころ飲んでたな」
「今飲んだらどう感じるんだろ」

と、ひとしきりの思考が脳裏をよぎる。結局、1つ買って帰った。

さて、味はどうだろうか。子供の頃の味の記憶は全く残っていない。パッケージに記載の通り牛乳150mlに大さじすりきり2杯のミロを入れて作ってみると、普通に甘いココアのような味だった。健康食品だからといって我慢して飲むものではなさそうだ。

牛乳は温冷どちらでも良いとパッケージには書いてあるが、冷たい牛乳には溶けづらいように感じた。溶けずに粉のまま拡散する感じになる。

栄養成分はどうだろう。パッケージ裏面を見ると以下のようになっている。

パッケージ裏面の栄養成分表示

大さじすりきり2杯(15g)中、糖質が9.8g。甘いわけである。その一方で鉄分の%Daily Value(1日に必要な量に対する割合)が44%ある。ランニングを趣味にしている人間にとって鉄分充実というのはありがたいので日常的に飲んでいきたいところ。

もともとミロは朝食時に一緒に飲むことを推奨しているのもあり、起きがけに飲むことにした。ホットのほうが溶けやすいので着替えている間に牛乳を電子レンジにかけておき、着替えた頃にはできているホットミルクにミロを放り込んで溶かす算段である。

スタンフォード式 最高の睡眠」や「『朝がつらい』がなくなる本 ぐっすり眠る すっきり起きる習慣術」によると起きがけは血糖値や体温が低く、温かい糖質を摂って血糖値と体温を上げることでスムーズに身体を目覚めさせられる。ミロの場合はこれに鉄分やビタミン等、他栄養素も豊富なので、合理的なソリューションだと言える。

かくしてミロはモーニングルーティンの仲間入りを果たした。いつまで続くかは分からないが今の所2週間くらいは続いている。近年の夏は早朝でも暑いので、もしかしたら夏場にホットで飲むのがツラくなって続かなくなる可能性はある。まあ、その時はその時だ。そういえばミロというと、昔はリトバルスキーがCMに出てたよね。


2021/05/16

山崎実業の「tower」マグネットタブレットホルダーで冷蔵庫にiPadをマウントする

地味に山崎実業が好きだ。野暮ったい会社名だが手頃な価格で確かな品質の、全然野暮ったくないインテリアを販売しているメーカーだ。我が家では既にDysonの掃除機向けスタンドを使っていて、これにはとても満足している。

今回またもや山崎実業にお世話になることにした。iPad(Pro 10.5インチ)に表示したレシピを見ながら料理したいが置き場所がないので、以前友人がやっていた冷蔵庫に貼り付けるという方法を試すことにしたのだ。チョイスしたのはtowerという製品ラインのマグネットホルダー。公式サイトによるとtowerはシンプル方向に振ったモダンでスタイリッシュな製品ラインとのこと。

友人はiPadをマグネット付きケースに入れ、ケースごと冷蔵庫に貼り付けていたが、自分は純正の風呂蓋カバーだけで使いたいのでiPadとは分離されたマグネットホルダーにした。

パッケージ

L字のホルダー部分2つと滑り止めシールのみの構成なのでこぢんまりとしたパッケージ。

ホルダー本体

開封すると中身はこんな感じ。金属製なので質感良く、裏側が全面マグネットになっていて強力に貼り付いてくれる。耐荷重は1kg。

裏面のマグネット

2つのホルダーを下に並べてポケット状にしたり、対角に配置して挟んだりしてタブレットやスマホを冷蔵庫などに貼り付けられるわけである。というわけで、早速貼り付けてみた。

iPad on 冷蔵庫

冷蔵庫の開け閉めでiPadが飛び出ちゃったりしないかと心配していたが、そこは純正の風呂蓋カバーのマグネットでも冷蔵庫に貼り付いていて問題なし。カバーだけで貼り付くのはツラいけどね。
カバーでも貼り付いている

そんなわけで山崎実業のタブレットホルダー2週間ほど使っているけど、目立った不満なくなかなか快適。2つに分かれているのでiPhoneでも使えるし、iPadのサイズが変わっても使えるのは良い点。引き続き運用していきたいと思う。

なお、ホルダーは対角に配置しても良いが、iPadを入れる時にホルダーを動かす必要が出てきたりして面倒くさいんじゃないかなと思う。その辺は好みで。
ホルダーを対角に配置した場合

2021/05/05

中銀デジタル通貨起ち上げの一部始終とブロックチェーンの未来 / 宮沢和正「ソラミツ 世界初の中銀デジタル通貨『バコン』を実現したスタートアップ」


世界初の中央銀行デジタル通貨を発行した国はどこかご存知だろうか?答えはカンボジア。名だたる先進国ではなく、東南アジアの小国なのである。意外かもしれないが、そこには小国であるがゆえのフットワークの軽さと、米ドル、デジタル人民元の間で通貨主権確立のために自国通貨の存在感を高める必要性という十分な理由があった。

デジタル通貨の名は「バコン」。本書のタイトルである「ソラミツ」はバコンにブロックチェーン技術を提供している日本初スタートアップの名前である。著者の宮沢氏はソラミツの代表取締役社長。かつてSONYでEdyの立ち上げに関わり、楽天Edyを経てソラミツに入社した経歴を持つ。

本書は、宮沢氏がソラミツ入社前、事前勉強として出社していた時期にカンボジアの国立銀行を名乗るTelegramのメッセージを受け取ったところから始まり、現地ヒアリング、提案から入札勝利、詳細な要件定義を経てシステムのパイロット運用(2019年7月18日開始)に至る一部始終を当事者自ら記したものである。

途中、ソラミツ自体の成り立ちやバコンシステムの概要も説明し、最後に日本における中銀デジタル通貨の現在位置、同社ブロックチェーン技術の国内導入事例として地域通貨やイベント通貨の紹介もおこなっている。

ユーザー目線で見てデジタル通貨と電子マネーの違いは分かりづらいが、ソラミツの提供するデジタル通貨とSUICAを始めとした電子マネーの違いは大雑把に言って以下の3点。
  • トークン型
  • 転々流通可能
  • ブロックチェーンによる分散管理

トークン型

SUICA等でカードの中に格納されているのは取引データだが、現金同等の価値を持ったデータそのもの(トークン)を格納する。取引データをまとめて翌月締めで銀行振込、というようなことはなく受け取ったらすぐ使える。

転々流通可能

トークンを移転するため人から人へ、企業から企業へ譲渡を繰り返すことができる。SUICAからSUICAにはチャージ額を移動できない。

ブロックチェーンによる分散管理

中央のサーバで全情報を管理しているわけではなく、それぞれの端末でトークンを格納する(その改竄防止にブロックチェーンを使う)形であるため管理コストが安い。

事業者目線で見た場合、トークン型になることでキャッシュフローが楽になるというのはかなり魅力的なポイントだろう。この実装自体には様々な方法が考えられるが、ブロックチェーンを使うことにより低コストで実現できる、というのがソラミツ社としては最も重要なポイントだろう。

もちろん、ブロックチェーン技術の会社だし、自社に都合の良いことを書いて当然なのだが、同時にブロックチェーンにおける懸念点(例えばスケーラビリティの問題。ビットコインはブロックチェーンの合意形成に時間がかかる。)やその解決案も述べており、フェアな書き方をしていると感じた。何よりEdyの起ち上げに関わった人物が、Edyの反省も踏まえながら書いているという点は重要だろう。

本書を読むまでブロックチェーン技術が暗号通貨以外でこれほど実用化されているとは知らなかった。しかし、一意性を確保したいデータを低コストで管理する技術だと考えれば、ブロックチェーンの応用先はまだ広がりそうだと感じる。

また、ソラミツ社の創業者武宮氏は、元々ウクライナ系アメリカ人だが日本文化に魅せられて日本に帰化したという変わった経歴の持ち主。それゆえかどうかは分からないが、創業時からグローバルマーケットを目指して活動しており、既にロシアにも開発拠点を持つ。日本製ソフトウェア技術の弱体化が嘆かれて久しいが、同社なら世界で活躍してくれるのではないかと期待が持てる。ブロックチェーンの広がりに乗ってソラミツの拡大にも期待したいところである。


2021/05/02

テクニカル分析基礎の基礎を体系的に学べる / 和島英樹監修「株式売買で勝つための移動平均線の読み方」


株式投資をするにあたって「ファンダメンタルズで売買対象を決め、テクニカルで売買タイミングを決める」という人は多いのではないだろうか。

自分もそんな人間のひとりで、どちらかというとファンダメンタルズ重視で何となくテクニカルも使う形でこれまでやってきた。しかし、何となくはあくまで何となくでしかなく、結局、気分で決めるのと大差ないのでは?と感じることもしばしば。

そんな時、耳に入ってきたのが本書。「耳に入ってきた」というのは、監修の和島英樹氏の出演するPodcastを聴いていた際、番組内プレゼントも兼ねて紹介されたからだ。テーマを狭く絞っているところが面白そうだと思って買ってみたら思いほか良かった。

内容はタイトルのごとく移動平均線に絞られたもの。移動平均線とは何で、どういうことが分かり、実際にはどう使うのか、初心者でも分かるよう順を追って説明してあり体系的に移動平均線について学ぶことができる(最後にちょっとだけRSIやボリンジャーバンドもあり)。

これにより、それまで何となくだったチャートの分析が、ある程度筋道立てておこなえるようになった。もちろんそれが当たるとは限らないのだが、考え方自体を再現可能になったとでも言えばよいだろうか。はっきりとした考え方の軸ができたのだ。

テクニカル分析は科学的とは言い難い面もあり、半分くらいオカルトというか、市場参加者に対する心理学のようなところがある。だから「この場合は必ずこうなる」ということは無い。しかし、それまで50:50でエイヤと決めていたものが、セオリー通りいけばまだ上がりそうとか、ここで上げ止まる確率が高い、になることで失敗の確率を1割でも2割でも下げられれば御の字なのだ、と個人的には理解している。

失敗の確率を下げることはある意味コスト削減であり、長期で見ればパフォーマンスの向上に結びつく。(投資ではなくギャンブルの話で恐縮だが)AIを使って競馬で儲けるガチ勢は、全通りに近い馬券を買いつつその中から当たる確率が低いと思われるものを除いておくことで利益を出しているという。理論的には、除く馬券の割合が控除率を上回っていて、買った馬券の中に常に当たりが含まれていれば、資金はレースごとに少しずつ増えていくはず。

つまり、1発必中で当てに行くのではなく、ハズレ馬券のコストを削減することで利益を生んでいるのである。株式投資に関しても、失敗の確率を下げたり失敗しても傷を浅くするというコスト削減でパフォーマンスを上げることは可能だろう。そしてその手助けになるのがテクニカル分析なのだ。

移動平均線はシンプルで有用性も高いため、これを基本とし、その上で自分なりに拡張していくのがオーソドックスな方法だと思う。本書はその基礎を作るための第一歩として大変良い1冊である。

 

2021/04/30

職場のキーボードをRazer Huntsman TE(英)からRazer Huntsman TE(日)に変更した


最近、職場では1年ほど前に買った英語配列のRazer Huntsman Tournament Edition(以下TE)をメインに使っていました。購入時のポイントは「Razerのキーボードが使ってみたかった」「テンキーレス」「矢印キーあり」の3点。その中でも光学式スイッチの物珍しさに惹かれてTEを買いました。当時は英語配列のみの販売でした。

打ち心地は大変好みで、少し試した後HHKB BTから本格的に乗り換えました。反応は速く、それでいてしっかりと打った感じがあるのがとても良いです。

しかし会社支給のノートPCは日本語配列。ちゃんぽんで使うとキーボードを外して会議に行くたびに設定を変えるか、どちらかを間違った設定で使うかしないといけない不都合があります。昔はWindowsのレジストリを書き換えれば外付けキーボードとノートPC付属キーボードで動作を変えられたようですが、今は不可になっているようで断念。

この時点でのRazer Hunsman TE(英)の印象は以下の通り。

良い点
  • キーが軽い
    • 40gだがそれ以上に軽く感じる
  • 打鍵感が良い
    • 打った感じが伝わってくる
悪い点
  • OSのキーボード設定が面倒くさい
  • alt-ime-ahk.exeというツールが正常に動かない時がある
    • alt空打ちで半角/全角を切り替えられるようにするツール
    • スリープ復帰時に左altが押しっぱなしになる
    • 「alt空打ち」→「s」と打っているつもりが「alt+S」と判定され、Office 365のOutlookショートカットに引っかかって編集中のメールが送信されてしまうことがある。
  • 打鍵音がうるさい
  • Enterキーが狭い
    • そもそも英語配列は狭い

打ち心地としては最高なのですが、細かな点でイラッとする場合があるといったところ。

そんな時、たまたまAmazonで日本語配列のHuntsman TEを売っているのを見かけました。当初は設定されていなかったはずですが、どうやら2021/03/04から取り扱いの様子。¥1,500 OFFのクーポンに釣られて即購入です。翌日に届きました。

上が英語配列、下が日本語配列

早速、日本語配列TEを職場に持参し入れ替え。打鍵感はそのままに前述の「悪い点」のうち英語配列に起因する問題(要するに「打鍵音がうるさい」以外)が無事解消されました。

一方でひとつだけ日本語になったことで新たに増えた問題点もあります。これはまあ、好みの問題だと思いますが、キートップの印字が変になったこと。

Shift入力文字は下側に印刷されており光らない

Shiftキーを押した際に入力される文字は通常、上側に印字されると思いますが、何故か下側に印字されています。さらにRazerキーボードの特徴である後ろからライトが透過する構造にもなっておらず、Shift入力文字だけ普通の印刷になっています。英語配列でもファンクションキーはそのような構造になっていましたが、通常のキーでこうなっているのは日本語配列だけです。

最初は英語用キートップに日本語仕様の入力を無理やり印刷してコストをケチっているのかなと思いましたが、通常入力文字の位置が日本語と英語では異なっており、日本語専用で不思議なデザインのキートップが作られているようです。理由は分かりませんが、そこだけが日本語になったことによるマイナス面かなと思います。

以上を踏まえると現時点でのRazer Hunsman TE(日)の印象は以下の通り。

良い点
  • キーが軽い
  • 打鍵感が良い
悪い点
  • 打鍵音がうるさい
  • キートップが不思議仕様

細かな悪い点がだいぶ解消されました。自分はHHKBもREALFORCEも持っていてどちらも好きなのですが、今のところ1番のお気に入りはこのRazer Huntsman TEです。HHKB、REALFORCEがおよそ3万円なところ、Razer Huntsman TEは実売で半額以下。おすすめのキーボードです。打鍵感が好みに合うというのが前提ではありますが。

 

2021/04/25

「北陸の鉄道」(国鉄・JR編、私鉄・路面電車編)は非常にエモい2冊



思いがけずエモい本に遭遇しました。その名も「北陸の鉄道」。「国鉄・JR編」と「私鉄・路面電車編」の2冊があり、貴重な写真満載で廃線を含む北陸の鉄道を紹介する内容です。どちらも著者:牧野和人、出版社:アルファベータブックス。

事の発端は数週間前に遡ります。勤務先ランニングクラブの練習会で石川県能美市の桜ロード(健康ロード)を走りました。2,000本の桜が植えられている素晴らしい景観の遊歩道でしたが、妙に人工的な直線が気になって理由を他の参加者に訊いたところ鉄道の跡とのこと。

田んぼの間に人工的な桜並木道。

帰宅後詳しく調べてみると、北陸鉄道能美線の跡(1980年廃止)であることが分かりました。JR北陸本線と接続する寺井を起点に、温泉のある辰口を通って手取川沿いに遡り、最後は手取川を鉄橋で越えて鶴来駅で北陸鉄道石川線に接続するというルート。手取川橋梁の能美市側は天狗壁と言われる岩壁で、これにトンネルを空け、岩壁から鉄橋が飛び出してくるような景観だった模様。以下に詳しいです。


この話を寺井出身の同僚(鉄)にしたところ紹介されたのが、この「北陸の鉄道」。金沢市立図書館に蔵書を発見し借りてみたところ、期待を上回るエモさで食い入るように読みふけってしまいました。

掲載されているのは、各路線の沿革、路線距離や始点、終点といった各種データの紹介もそこそこに貴重な写真のオンパレード。それも、列車や線路のみならず時刻表や沿線の錦絵など、この本でないと見れないようなものが惜しみなく続きます。

件の北陸鉄道能美線についてはこんな感じ。

「私鉄・路面電車編」70-71p 北陸鉄道能美線
下は路線を示す錦絵。

能美線の先にあり、金沢と名古屋(!)を結ぼうとしてかなり手前で力尽きた金名線のページもあり。

「私鉄・路面電車編」68-69p 北陸鉄道金名線

もちろん「普通」の鉄道写真もあります。

「私鉄・路面電車編」 40-41p 福井鉄道南越線

「国鉄・JR編」44-45p 北陸本線

錦絵は能美線のみならず各所のものがあり、中でも金沢市内は市電路線豊富でカッコいいです。

「私鉄・路面電車編」58-59p 金沢名所案内図(昭和戦前期)

変わったところでは三八豪雪時の金沢駅の空撮写真なんてのもあります。

「国鉄・JR編」34-35p 1963年1月27日撮影
今は開発されている駅西ですが昔は転車台があったんですね。

他にも様々な写真がありいずれも素晴らしいので、ぜひご自身の目で確かめて頂ければと思います。北陸の郷土資料として多くの人に読まれていって欲しいものです。しかし、自分の調べた金沢市、野々市市、白山市の図書館にはすべて蔵書されているあたり、皆さん分かってますね(笑)。