世界の鉄道紹介
世界各国・地域の鉄道を、写真とともに紹介する書籍である。
「世界遺産」とのタイトルだが、本当に世界遺産に登録されている鉄道は第1章の5つのみ。他は私的な推薦となっており、各国・地域の鉄道紹介といった趣の内容になっている。
目次は下記の通り。
まえがき
第1章 ユネスコの鉄道世界遺産
第2章 私が考える鉄道世界遺産
ヨーロッパ編 その1
ヨーロッパ編 その2
アフリカ編
アジア編
オセアニア編
北米編
中南米編
広く浅く
元々が日経新聞の連載ということもあり、ひとつひとつの鉄道についてそれほど深い掘り下げがあるわけではない。基本的な鉄道の成り立ち、現在の運行状況、周辺地域の紹介といったところだ。一方で数は多く、50を超える鉄道が紹介されている。全ての鉄道について実際に乗車した上で書かれているようで、非常に臨場感のある文章となっている。また、新書には珍しく、写真が豊富な点も良い。やはり外国の景色や列車の造形などは、文章ではなかなか伝わりにくいもの。写真があることで、各国の特色が一目で分かる。鉄道好きの旅行先探しに良いかもしれない。
鉄道はグローバル化の遙か前から存在するインフラであり、地理的な要因もあってか、各国の特色がまだまだ色濃く反映されているようだ。そうした多様性から、鉄道はただの移動手段ではなく、各国文化のひとつなのだなと感じる一冊だった。
Amazon >>
楽天ブックス >>
0 件のコメント:
コメントを投稿