2013/05/06

「ぼくらのフンカ祭」と「八月の犬は二度吠える」を一緒に読むと面白い



 学生時代からの友達の中でも、バカなことを一緒にやった友達は結びつきが強くなりがちだと思う。特殊な体験を共有することで、その時のメンバー独自の共通言語のようなものができるからだろうか。真造圭伍による「ぼくらのフンカ祭」は、そんなバカをやって育まれる友情がテーマのマンガで、文化庁メディア芸術祭マンガ部門の新人賞作品。

 コミックスになるまでは全然知らなかったのだが、概要を読むと非常に面白そうだったので思わず買ってしまった。そして、読み終えたところで、そういえば、と脳裏をよぎった小説が鴻上尚史の「八月の犬は二度吠える」。読んだことはなかったが、氏がラジオ版学問ノススメで紹介していたのを聴いていたので内容はなんとなく憶えていた。似たようなテーマだったな、と。

 というわけで2冊を読み比べてみた。前述の通りどちらも「若い頃のバカ」を題材に友情を描く内容。「フンカ祭」は火山の火口から大量のロケット花火を打ち上げることを画策するというバカで、「八月の犬」のほうは、戌年にちなんで大文字焼きを「犬」文字焼きにしようと画策するバカだ。途中で女の子がでてきて三角関係になってモメる、というところも両方に出てくる。

 大きく異なるのは、「八月の犬」は、「若い頃のバカ」から24年後が話のメインであること。結局未遂に終わった「犬」文字焼きを、24年後に当時の仲間が再集結してもう1度やってみようという話がメインとなる。それゆえ、それぞれの境遇の変化(人生上手くいっていたり、いなかったり)や、24年前の失敗から昇華し切れていなかった感情など、色んな物が渦巻いてやや重たい雰囲気になっている。「フンカ祭」は学生時代しか描いておらず非常に爽やかな終わり方をするが、主人公たちにはもちろんその後の人生がある。「八月の犬」を参考に、その後の展開を予想してみるのも面白いのではないだろうか。

ぼくらのフンカ祭 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

真造 圭伍 小学館 2012-07-30
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八月の犬は二度吠える

鴻上 尚史 講談社 2011-01-19
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2013/04/29

岩本能史 「非常識マラソンマネジメント レース直前24時間で30分速くなる!」



 著者はスパルタスロン4位などの実績を持つウルトラマラソンランナー。トレーニング方法などがメインの一般的なマラソン本に対し、本書はレース前日や当日の過ごし方にフォーカスした珍しい1冊。「非常識」と銘打たれてはいるものの、読んでみるとそんなことはなかった。定説と異なるような見出しになっている部分もキチンとした根拠をもって紹介されている。例えば「ウォーミングアップはしない」という項では、十分な筋力を持たないアマチュアランナーがフルマラソンを走る場合、脚を如何に温存するかがタイムに大きく影響するため、脚の消耗に繋がるウォーミングアップは避けたほうが良い、という具合である。

 また、紹介されるノウハウがやたらと具体的なところも特徴だろう。前日の食事はこれ、当日の食事はこれ、何km地点でどのサプリを摂取するなどなど。さらに、ホノルルマラソンと東京マラソンについては現地入りするところから徹底的にルーティーンが紹介されている。JALのツアーで行った場合こういうものが提供されるのでこうしよう、といった具合。東京マラソンではお台場からのスムーズな脱出方法まで紹介されている。まさに実践に基づいたノウハウであり、ここまでやるかと感心する。

 一般論としてのレース前、レース中の過ごし方紹介があり、ホノルルマラソン、東京マラソンのノウハウ紹介はケーススタディだとも言える。これらを応用して自分の出場するレースに向けてルーティーンを応用することも可能だろう。自分なりのトレーニング方法も固まってきてその他の部分にも目を向け始めた、そんな方に調度良い1冊ではないだろうか。

非常識マラソンマネジメント レース直前24時間で30分速くなる!

岩本 能史 ソフトバンククリエイティブ 2011-10-17
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2013/02/17

出雲充 「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」



 2012年12月20日東証マザーズに上場したユーグレナ。本書は、その創業者社長である出雲充氏が、子供時代から現在までを振り返った一冊である。ユーグレナはミドリムシの学名で、その名前を冠した企業であるユーグレナは世界で初めてミドリムシの大量培養に成功した企業だ。

 そもそも何のためにミドリムシを培養しているのか。同社の現在の主力商品はサプリメントだが、ゆくゆくは世界の食糧問題を解決するためである。出雲氏は学生時代にグラミン銀行のインターンとしてバングラディシュを訪れたことがある。そこで栄養不足に苦しむ子供たちを目にすることになる。しかし意外なことに、現地には米や小麦など炭水化物は十分にあった。不足しているのが何だったのかと言えば、ビタミンやミネラルだったのだ。そこで目をつけたのがミドリムシである。ご存知のようにミドリムシは動物プランクトンでありながら葉緑体を持ち、植物プランクトンのように光合成も行うことができる。これは動物性、植物性両方の栄養素を作れることを意味し、実は非常に栄養価の高いプランクトンなのだ。

 しかし栄養価が高すぎるがゆえに、ミドリムシの培養は非常に困難な課題だった。というのもミドリムシは食物連鎖の最底辺に位置し、しかも栄養価が高いということで簡単に捕食されてしまうのだ。培養プールにバクテリアが少し紛れ込んだだけでも、瞬く間にミドリムシを食い散らかし、バクテリアだらけのプールになってしまうという。しかし、ユーグレナはこの問題を解決して世界で初めて大量培養に成功したのだ。

 本書にはキーパーソンとして意外な人物が登場する。ご存知ホリエモンと元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏だ。いずれも出資者だ。たまたまでホリエモンと会食で一緒になった出雲氏は「君は何をやろうと思ってんの?」話しを向けられミドリムシの話をする。ホリエモンは「宇宙食にいいね」とミドリムシ可能性を認め、ライブドアファイナンスのバイオベンチャー投資第一号として出資を決める。ライブドア・ショック後、倒産しそうになった時には成毛さんが登場。「堀江さん以外の人で、ミドリムシの持つ可能性を一瞬で理解した人に出会ったのは初めてだった。」と東大卒の出雲氏も驚く洞察力で投資を決め、人材まで派遣してくれる。2人に共通するのは最初の説明でミドリムシの可能性を理解し、次に会った時には、より専門的な知識を身につけていたと言う点。まとまったお金で投資をする人とはこういう人なのか、と感嘆せざるを得ない。

 食品に続く可能性としてエネルギー分野への進出も公言している。個人的には、ポイントとなるのは生成スピードなのだろうなと思っている。つまるところ太陽エネルギーを如何にして保存するかという話であるため、太陽電池や風力発電+バッテリーというソリューションに対して競争力のあるスピードが無ければ選ばれないためだ。そういう意味で、電化が遠そうなジェット燃料に狙いを定めているところは妥当な選択だと思う。個人的にはIPOに漏れてしまって残念だったのだが、今後もウォッチして行きたい企業である。


2012/12/07

ハクキンカイロを磨いて光沢を復活させる

 学生の頃から、冬場に使うカイロには使い捨てカイロではなく、ハクキンカイロを使っています。白金の触媒作用によって炭化水素を酸化させ、熱を発生する器具です。燃料を充填すれば繰り返し使え、ゴミも出ないのでお気に入りの暖房器具です。面倒くさいことも多いですが。

 今年も12月に入って本格的に寒くなってきたので、戸棚からハクキンカイロを引っ張りだしてきました。私が使っているのは本家のハクキンカイロではなく、本家のOEM品と言われる、ZIPPO社のハンディウォーマーというやつです。本家のハクキンカイロがベンジンを燃料にしている一方、こいつはZIPPOオイルを燃料にしています。ZIPPOオイルのほうが手に入りやすいので便利なのです。とはいえ、ベンジン、ZIPPOオイル、そしてキャンプなどで使うホワイトガソリンは有効成分(?)がほとんど一緒で、使いまわせるらしいです。

 さて、せっかく引っ張りだしてきたハクキンカイロですが、オフシーズンの間の劣化によってすっかりくすんでしまっていました。


というわけで、磨いて光沢を復活することにします。とは言っても、サンドペーパーを使ったり、コンパウンドを使ったりするほど真面目でもありませんので、ウエスでキュキュッと磨く程度です。その程度でも割と簡単に、なんちゃって鏡面仕上げレベルには光沢が戻ってきました。


 準備万端。明日から使っていきたいと思います。


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2012/12/03

シシ肉と大根の煮物を作ってみた

 私の実家の裏山には竹やぶがあって、春になるとタケノコを収穫できるようになっています。しかしタケノコを取りやすいように父親が竹やぶを整備したところ、猪が出没して地下茎を掘り返すようになり、逆に収穫できなくなるという年が続いていました。どうしたものかと父親は悩んでいたのですが、たまたま千松信也さんの「ぼくは猟師になった」が発売されたところだったため、これを読んで方向性が決定。狩猟免許を取って猪を狩ってしまおうということになりました。

 しかし、猪もさるもの。罠を仕掛け始めて3年間、1頭もかかっていませんでした(鹿はかかった)。さすが、アタマがいいなと感心しきりだったわけですが、先日4年目にして初めて父親から猪捕獲とのメールが来ました。


だいたい70kgのオスだったようです。さっそく肉を分けてもらって料理することにしました。参考にさせて頂いたレシピはこちら


まずはシシ肉を炒めます。


両面に焼き色がついたらシシ肉を鍋に移し、フライパンに残ったシシ肉の脂で大根、生姜、唐辛子を炒めます。こういう時の生姜の香りは食欲をそそりますね。


大根なども鍋に移して水を加え、砂糖、酒、みりん、醤油で味をつけてから落とし蓋して一時間ほど煮込みます。


 できました。大根に染み込んだ煮汁の味と、シシ肉独特の脂身の旨さがたまりません。オスだったので臭みがあるかと思いましたがそんなこともなく、美味しく食べることができました。余談ですが食器はsnow peakのチタンクッカーです。


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