2011/09/18

Sports Graphic Number 787号の別冊付録に見る発想力



 普段Numberは買っていないのだが、今週発売の787号はサッカー総力特集ということで思わず買ってしまった。表紙は前号に引き続き香川。すっかり代表の顔に定着してきた感がある。内容も納得のクオリティで、みっちり詰まった記事を堪能できた。

 ところで、今回のNumberには別冊付録として「787 歴史に刻まれた物語。」という冊子が付いている。


表紙は王さん。中を見ると…


787という数字にまつわるスポーツエピソードが収録されている。王さんの787号本塁打とか、日本代表通算787ゴールにあたるドラゴン久保のゴールとか。さらにページをめくると…


おもむろにANAのボーイング787 Dreamlinerの記事が!しかも微妙にスポーツエピソードと噛み合ってない内容(笑)。


裏表紙もDreamlinerで、これ、実はNumberの記事っぽく作ったANAの広告ですよね(笑)。(広告効果は微妙だが)よく出来てる。お見事。

 これを見てまず思ったのは、誰がこの広告を思いついたんだろう、ということ。ANAの広告担当がわざわざNumberの刊行数なんてチェックしてないだろうし、スポーツ誌の編集部員が飛行機に思いを巡らす姿も想像しづらい。となるとやはり広告代理店のヒトか…そもそも広告企画が増やすことが仕事だしね、と勝手に想像。

 しかし誰が考えたにしろ、これを作れる発想力はすごい。この広告はいわば「787」というキーワードをマネタイズしたもの。ネーミングライツのように、元々何もなかったものに、意味づけして価値を産み出している。しかし、球場のネーミングライツなら商機は常に存在しているが、この広告は今回しか使えない。まさにピンポイントなこのタイミングで、NumberとANAを結びつければ商機になると考え、取りまとめたということだ。

 担当者の瞬発力を伴った発想力を、素直に羨ましいと思った広告でありました。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿