2010/11/27

「はるやま商事株式会社」と「株式会社はるやまチェーン」

 知人に招待された結婚式の2次会が、ホテルで開催されるとのことなので、適当な紳士服屋で適当なジャケットを買うことにした。

 近所に「はるやま」があったと思い、営業時間を調べるため「はるやま商事株式会社」のWebサイトにアクセス。店舗検索から石川県を選んで店舗を探した。が、近所の店舗が出てこない。「はるやま」という記憶が間違っていたのかと思い、Googleマップで調べてみると、「紳士服のはるやま」と書いてある。やっぱり「はるやま」ではないか。何故、「はるやま」のWebサイトに「はるやま」の店舗が掲載されていないのか?さっぱり理解できずWeb上をウロウロしたが、Wikipediaの記事を見てやっと理解できた。

 「はるやま」と言っても、「はるやま商事株式会社」が運営する店舗と「株式会社はるやまチェーン」が運営する店舗の2種類があるのだ(ブランドとしては別)。そして近所の「はるやま」は、「株式会社はるやまチェーン」が運営する店舗だったというわけだ。そりゃあ、違う会社で店舗検索しても見つからないわけだ。ちなみに、この2社は創業者が兄弟なのだそうだ。

 伝統的な紳士服店の使い方だと、どちらが運営しているか、などどうでもいい話だが、Web検索を中心においたライフスタイルになると途端に影響が出てくる。細かいことだが、似たような事例で損をしている企業は割とあるのではないだろうか。

2010/11/23

SIWA ブックカバー


 肩紐の切れたリュックサックの無償交換へのお礼の意味も込めて注文していたSIWAブックカバーが到着。今回は、新書サイズと文庫サイズを1つずつ買った。画像の通り、紐で括られた所にタグが付く装丁が格好いい。リュックサックは割と表面がツルッとした状態で納品され、自分で使い込む毎にシワがついていくようになっていたが、ブックカバーは予めある程度シワが付いた状態で納品された。ここはリュックとは違う点だ。

 SIWAシリーズの特徴であるの紙のような質感は踏襲しており、その点はもちろん文句なし。加えて小技も効いている。ブックカバーの形にするための加工は、のり付けではなく縫製で質感の向上に一役買っている。

縫製のミシン目

また、本の厚さに応じてサイズを調節できるよう折り返し部分とバンドも用意されて便利だし、商品を括っている紐に付いたタグは、贈り物として受け取った人が、これがなんなのか理解するための工夫だ。こういう細かな気配りや工夫を見ると、購入〜開封〜実用がトータルでデザインされているなあと感じる。決して素材や技術に溺れることのない、本当のもの作りだと思う。ちょっと高いけどね。

2010/11/21

SIWA リュックサックが2代目に


 昨年から使っていた、SIWAのリュックサック。和紙と樹脂を混ぜたナオロンという素材を使い、紙のような質感を持ったリュックサックだ。

 しかし、残念ながらイタリア旅行中にローマのスタディオ・オリンピコで肩紐が破断してしまった。使用不能になったSIWAは、荷物になるのでやや悩んだものの、かなり気に入って使っていたこともあって、結局日本に持って帰って修理を試みることにした。

 購入先であるアシストオンに修理可能かどうか問い合わせたところ、メーカーにて状況を確認したいため、現品を送付して欲しいとのこと。早速、メーカーである大直に破断したSIWAを送付。すぐに返事をいただけた。返事の内容は、修理は可能であるが修理後の強度は新品に比べ落ちてしまう、とのこと。また、強度不足が気になるようであれば新品に交換もOK、いずれにしても無償で対応する、とのこと。なんと有り難い対応だろう。
 SIWA製品は紙のような質感であるため、使い込むごとに文字通りシワが増え、味が出てくる点が魅力のひとつ。これまで使っていたリュックも、それなりにシワがついて味が出ていたため、どちらにするか迷ったが、結局新品に交換して頂くことにした。

 そして昨日、新しいリュックサックが到着。事前に「質感が昨年の製品と異なる」と案内頂いていたとおり、先代に比べてゴワゴワ感の増した生地になっている印象。先代は柔らかめの生地だったので、印象だけで言えば丈夫になったような感じがする。一方で、紙のような独特の質感はもちろん健在。やはり魅力的な製品であることに変わりは無い。価格はやや高めであるため、万人が喜ぶ類のものではないものの、コンセプトを聞いて「おっ」と思った人にとっては買って損のない一品だろう。

 というわけで、やはりSIWAはいいな、と思うとともに丁寧な対応への感謝の意味も込めて、SIWAのブックカバーを新たに注文してしまったのでした。

2010/11/17

玉村豊男 「世界の野菜を旅する」

世界の野菜を旅する (講談社現代新書)

田舎で畑を耕すという選択肢
 「東大に入れば必ず勝ち組になれるわけではないが、人生の選択肢は確実に増える。」ということが言われたのは、「勝ち組/負け組」という言葉と「ドラゴン桜」が流行っていた頃。本書の著者、玉村豊男さんは、東大仏文科を出たのち、翻訳業、文筆業を経て、軽井沢にほど近い長野東御市に移住。里山の麓で野菜を作りながら、その野菜を使った料理を提供するカフェを経営。さらに自ら葡萄の栽培に乗り出し、ワイナリーまで作ってしまった人物だ。
 まさに、増えた選択肢を有用に選択してきたといえる人生で、会社勤めから逃げられない身としては羨ましい限り。長野県に移住してからワイナリーを作るまでの過程については「里山ビジネス」に詳しいが、本書は、自らも様々な種類を栽培しているという野菜に焦点を絞った1冊である。

目次は以下の通り。
はじめに
第1章 赤ん坊はキャベツから生まれる
第2章 ジャガイモがタラと出会った日
第3章 トウガラシはなぜ辛いのか
第4章 ナスは貧乏人が食べる
第5章 サトイモのナショナリズム
第6章 テンサイがつくった砂糖
あとがき

気楽な野菜エッセイ
 各章のタイトルは作物を冠したモノになっており、その作物に関する様々なエピソードが紹介されている。エピソードにはその作物の原産地や伝播の歴史、語源や各国での料理方法にことわざ、そして玉村さん自身が栽培したり食べたりした際の感想などがあるが、歴史的、文化的はたまた宗教的など様々な観点からの考察があり興味深い。とはいっても、野菜に関する知識を体系的にまとめている類のお堅い本ではなく、どちらかと言えばウンチク本に近い。キャベツの章ならキャベツの話が中心ではあるモノの、他の食べ物についてもざっくばらんに書いており、野菜エッセイと形容するのがピッタリだと思う。
 例えばサトイモを扱うはずの第5章の書き出しは、ニンジンの話だし、締めはキャベツとハクサイの話である。肩肘張らず「へー、そうなんだ」と読むくらいがちょうど良いだろう。

食べ物に出るお国柄が出る
 やはり食べ物は気象条件や地理的な要因に左右される部分が大きいため、そのエピソードにはお国柄が出る。例えばサラダにまつわるウンチクだ。

「サラダ」という言葉(英語=salad/フランス語=salade)は、ともにラテン語で塩を意味する「サル sal」に由来する。「塩を当てた、塩味をつけられた、塩漬けにされた」という意味の、中世ラテン語南仏方言が直接の祖先らしい。

(中略)

 塩を含んだ液体にサラダより長時間さらされている状態は、マリネ、と表現する。野菜のマリネ、魚介のマリネ。それぞれの食材を、塩、油、香草などを混ぜた液体(ソース)の中に浸け込んだものを言う言葉だがマリネ marinéは「海」(ラテン語名詞 mare/英語形容詞 marine)から来ており、海の水に浸ける、塩水に漬ける、というのが本来の意味である。

(中略)

 サラダは「塩を当てたもの」であり、塩が食材の表面に止まっている状態でなければならないのに対して、マリネは「塩が浸透したもの」であって、塩分が食材の内部まで達した状態になってはじめて完成する。
 サラダからマリネに至る過程は、時間の経過とともに進行するひと続きのものだから、サラダは放っておけばやがては海になる・・・といってもいいかもしれない。
p27、p29、p30

 欧州らしい、なかなか優雅な表現ではないだろうか。塩がやがて海になるという捉え方はとてもロマンチックだ。一方、日本のエピソードだって「らしさ」では負けていない。

 日本では、カミナリが多い都市は稲がよく実るといわれ、そのために雷鳴とともに天を照らす閃光は、稲妻と呼ばれて農民によろこばれた。
 これはカミナリが空中の窒素を土壌に固定して稲に窒素肥料を与えるからで、稲を助けるから稲の妻と呼ばれたのである。
p178

 日本らしい自然信仰をベースにしたエピソードである。もっとも、稲を助けるから妻という捉え方は日本的だと感じる反面、「妻は助けるもの」と考えている点は現代では怒られそうな感覚ではある。
 日本についていえばこの他にも、焼畑文化から稲作文化に移行するにあたっての、文化の衝突と紅白まんじゅうの関係など、民俗学的なエピソードもあって面白い。ちなみにこのエピソードは、全然関係ないようだが、サトイモの章で登場する。

格好の居酒屋トーク素材
 本書を読みながらふと思ったのは、本書で語られる数多くののウンチクは居酒屋で使えるのではないかということだ。居酒屋の主役は、料理とおしゃべり。しかもおしゃべりは他愛のないようなものが好まれる。本書は、他愛の無い文章で料理について書いてある本であるから、おしゃべりの素材としてうってつけではないだろうか。もちろん、単に知識をひけらかすだけなら、悪い意味で鍋奉行のようなウザさがでてしまう。しかし、その点はフランス留学経験のある著者。単なる知識にとどまらず、おしゃれで皮肉の効いたエピソードが満載だ。「確実に飲み会の主役になれるわけではないが、トークの選択肢は確実に増える」一冊である。

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2010/11/14

イタリア&ドイツ旅行記(7/7) 9月24、25日編 ミュンヘンから関空へ

朝一でMarien platzからSバーンに乗り、ミュンヘン空港へ。

ミュンヘンの人口は約132万人で神戸市よりやや少ないくらいだが、SバーンとUバーンが細かく引かれている上、トラムとバスがあり公共交通機関の充実ぶりが素晴らしい。Sバーンで市街地から離れると、一斉にに田園風景が現れる。日本の田舎にありがちな虫食い状の開発ではなく、市街地は市街地で固まって開発されており効率的である。ハードディスクで言えばデフラグ直後の状態だし、オブジェクトが綺麗に分離された設計だとも言える。ソフトウェアエンジニアとしては、自分が作るソフトもこんな風に美しい構造にしたいと思ってしまう。

ミュンヘン空港で搭乗手続きを行ったが、朝からとても混んでいた。しかし、さすがはドイツ、行列を自動で空いているカウンターに振り分けるシステムが稼働しており、列の長さの割に待ち時間は短かった。基準が半ばイタリアになっているためか、システム化されているモノがいちいち新鮮に見えるw。
ミュンヘンからフランクフルトに飛び、フランクフルトから関空へ。

ドイツ国内移動中

関空からフランクフルトに飛んだ便はドイツ人が3割くらい乗っていたが、帰りの便はほとんど日本人。ルックJTBの旗振りツアーのお客さんなどが多数。機内のシステム不具合のため離陸直後にシステム再起動が実施されたが、再起動中ディスプレイに表示されるブート画面はWindowsだった。ちなみに、再起動中はリクライニングができなくなるとのアナウンスがあった。エンターテインメントシステムがWindowsベースなのは普通だとして、なんでリクライニングまでシステムに繋がっているのかよく分からない。シートだけで独立できるんじゃ無かろうか?

帰りの機内では、iPadに入れておいた自炊版「北斗の拳」を全巻読破した。ラオウを倒してからは急速につまらなくなるので、ページめくりの速度が上がる。こんな時、iPadの軽快な動きが有り難いww。

関空には25日の朝に到着。税関職員の「お帰りなさい」が何気に嬉しく感じる。
「はるか」で新大阪へ向かいながら沿線風景を見て、日本に帰ってきたことを思い知り、帰路に就いた。



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2010/11/06

イタリア&ドイツ旅行記(6/7) 9月23日編 ミュンヘン観光&夜のオクトーバーフェスト

昨日はオクトーバーフェストで飲んで、ホテルに帰ってからバタンキューだったが、特に2日酔いもなく快適な目覚め。ホテルで朝食をとって、いざミュンヘン観光へ。
泊まっていたホテルはK+K Hotel am Harras。オクトーバーフェスト期間中ということで、やや高めのホテルしかとれなかった。そのぶん、ローマやフィレンツェで泊まった宿と違ってバスタブがあったり、フロントで両替できたりと豪華ではあります。
Uバーンのアムハラス駅の、ほぼ真上にあるところも便利。

まずはUバーンに乗ってBMW Weltへ。BMWのショールーム兼ディーラー。

BMW Welt前の展示車

青山のホンダみたいに、屋外にも展示車あり。
ツレはここに来て初めてBMWがバイクを作っていたことを知ったようだった。

BMW Welt内の展示

クラシックBMWも展示してます。

BMW Welt内の展示

V12エンジンも展示してます。

納車風景

ディーラなので、納車もしてます。

BMW本社

BMW Weltの前にはBMW本社が見える。
4本のビルになっているので通称4気筒だそうだが、BMW得意の直4ではなく、スクエア4形状。

BMW Weltを出て、BMW博物館へ。
ここには歴史的なクルマがたくさん展示されているのですが、

BMW博物館の展示

航空機エンジンの展示も多数あり。

BMW博物館の展示

初期の直4エンジンの展示もあり。
このへんは「バイエルンエンジン工業」の名の通り、さすが発動機屋さん。

BMW博物館の展示

ダカールラリーに出ていたこともあった模様。

BMW博物館の展示

BMWの(がっかり)スーパーカー、BMW M1。

BMW博物館の展示

スーパーカーのすぐ近くには、超小型車のBMW イセッタもあり。

BMW博物館の隣にはオリンピック公園があるので、博物館を見終わった後はオリンピック公園を散策。

ミュンヘン郊外

オリンピック公園の前の道はこんな感じ。
きれいで余裕のある街作りがされている印象。緑も多い。

オリンピック公園からBMW本社を臨む

例によって公園の池には水鳥がたくさん。
一通りオリンピック公園を廻ったあとは、昨日に続いてマリエン広場へ。

Apple Store、シュースター(スポーツ店)、カウトブリンガー(文具店)でお土産を買うなどする。
カウトブリンガーではLamyのsafariの日本で売られていない色のモノを買ったが、Kids売り場にあったのは、会社でsafariを使っている自分としては少しショックだった。

ビール配達中の馬車

Apple Storeの前でビール配達の馬車に遭遇。荷台に樽を積んで、市内のビアホールに配達しているようだ。街ぐるみでのオクトバーフェストへの演出といった感じで、とても雰囲気がある。

ホーフブロイハウスのビール

マリエン広場近くのビアホール、ホーフブロイハウスで昼食。
基本的に相席あたり前の自由席のため、中国人の観光客が凄い勢いで席を確保している。
30年くらい前の日本の農協ツアーはあんな感じだったんだろうか。すごいパワーだ。
英語の併記が無いメニューだったので苦労しながらオーダーしたが、あとで英語メニューやロシア語メニューが存在することに気づいた。
まず、メニューをオーダーすべきだったのか・・・。

ミュンヘンの幹線道路
昼食後、ドイツ博物館へ。
上の画像は、ドイツ博物館近くの幹線道路を撮影したもの。ミュンヘンの道路はとても余裕があり、中央にトラムのスペースがあるほか、自転車専用のレーン(歩道にラインが引かれている)がある。
歩道、自転車道、車道、トラム軌道、車道、自転車道、歩道といった感じ。
自転車で行き来する人がとても多い。

ドイツ博物館の展示
ドイツ博物館は、様々な理系の展示物があり、特にドイツらしく機械系のモノが多い。
上の画像は、地下資源探索技術についての展示。
坑道内のモノレールのようなモノと思われる。

ドイツ博物館の展示
原寸大(多分本物)のUボートのカットモデル。


発動機だけで1コーナーあり、水車をスタートに段々とエンジンが進化していく過程が分かる。


ドイツと言えばメッサーシュミット。飛行機の展示も多数。
閉館15分前くらいまで2時間ほど滞在したものの、1/3くらいしかじっくり観ることができなかった。ほとんど観ていない展示物も半分くらいあるんじゃないかと思う。メカ好きにはたまらない展示内容なだけに、もう一度来たいと思ってしまった。

ドイツ博物館をあとにして、昨日に続き、夕闇迫るオクトーバーフェストへ行く。

夕闇迫るオクトーバーフェスト
昼間に来た昨日に比べて、人の流れがよりオクトーバーフェストの会場に向いている。
夕闇迫るオクトーバーフェスト

日が落ちると、移動遊園地のネオンが綺麗。

テント内

ビアホールのテント中は、昨日とは比較にならないほど盛り上がっていた。
みんな総立ちで楽団の音楽に合わせて歌ったり叫んだりしている。
日が落ちてからテント内で飲もうと思ったら、予約していないとまず無理だ。
そもそも、テントに入るだけで一苦労な上、テントから出るのにも苦労した。

テントの外

テントの外もすごい人出。
ドイツ人の高校生くらいの一団に「写真を撮って欲しい」と言われカメラを渡された。
「はい、チーズ」なんて言っても絶対通じないので、適当に「スリー、ツー、ワン、(パシャ)」とやったら普通にお礼を言って貰えた。案外適当でも通じるモノだ。

ハローキティ in オクトーバーフェスト

仕事を選ばないことで有名な日本のキャラクターもしっかり仕事中。

屋台のビール

基本的にビールが飲めるのはテントの中だけで、屋台ではカクテルやウォッカなどの非ビール飲料や、ソーセージやケバブなどの食べ物しか売っていなかったが、歩き回って立ち飲みできる屋台を発見。なんとか今日もビールにありつくことができた。
ちなみにグラスはデポジットで、買ったところに返すとお金が返ってくるしくみ。
他の屋台で売っているペットボトルの水なども同様。

飲んだ後は、Uバーンでホテルに帰り、帰国の用意をして就寝。



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2010/11/03

イタリア&ドイツ旅行記(5/7) 9月22日編 オクトーバーフェストなど

本日は寝台列車内で4時半起床。
昨夜は深夜に列車内の警報が鳴って叩き起こされ、あまり眠れなかった。
車掌が回ってきて「タバコ吸ってないか」と確認していたから、どこかの部屋で喫煙したやつがいたんだろう。これがイタリアだったらスルーなのかもしれない(笑)が、今はもうオーストリアも越えてドイツ国内だ。
5時に持ってくると言われたはずのコーヒーはなかなかやって来ない。こんなことなら早起きするんじゃなかった。結局来たのは6時前。え、もしかしてドイツはサマータイムじゃないのか?と思ったけど、駅に着いてから確認したらやはりサマータイムだ。何か聞き間違えたんだろう。

寝台列車の朝食

それなりの部屋だったのでコーヒーと一緒に簡単な朝食がやってきた。思いの外パンが旨かった。
6時半にはミュンヘンに着いた。
ロッカーに荷物を預けて早朝のミュンヘンの街をブラつくことにする。
ローマでは荷物預かりは人間ベースだったが、こちらでは日本と同じくコインロッカー。

ミュンヘン中央駅のゲームショップ

ミュンヘン中央駅ではウイニングイレブンを売っていました。
ミュンヘンは観光客向けの3日乗車券があり、地下鉄(Uバーン)や近郊鉄道(Sバーン)、トラムが乗り放題になる。また、シティーツアーカードという、これに観光スポットの割引が付いたモノもある。今回は3日乗車券のパートナー(5人まで用)を窓口で購入。Sバーンにのってマリエン広場へ。

マリエン広場

ネオ・ゴシック様式の新市庁舎前が広場になっており、観光スポットになっている。
まだ、早朝なのでほとんど人はおらず。

新市庁舎

新市庁舎の塔には仕掛け時計があり、定刻になると動き出す。
割と長いので、ビデオを撮影しようとすると大変。

ミュンヘンのApple Store

近くにはApple Storeもあり。早朝なので、当然開いていません。
マリエン広場周辺を散策した後は、トラムに乗ってニンフェンブルグ城へ。

トラム

トラムは道路と併用する部分が少なく、幹線道路の真ん中のレーンがトラム用になっている。
改札はないので乗り降りがスムース。たまに検札の人が乗っている。
今回は、遠足っぽい一団と同じ車両に乗った。小学校低学年くらいの集団を女性教師と思しき人が引率している。子供たちは元気いっぱいだが、もちろん大人しそうな子もいる。欧米の人は自己主張が強いイメージだが、子供の時点では日本人と大差ないんだね、と思った。

ニンフェンブルグ城を正面から

ニンフェンブルグ城の中は見学できるようになっており、美人画ギャラリーがある。
バックパックなどの荷物はロッカーに預けるように係員に言われる。
ロッカーは日本と同じように、開けたときにコインが返ってくる形式。
ドイツはイタリアに比べて全体的に、日本と同じだ、と思うことが多い。

ニンフェンブルグ城から庭園を臨む

美人画ギャラリーを見学した後、庭園へ。
直線的に大きな水路が延び、その左右に遊歩道があり、その周りに森がある。
鯉がいない分、鳥がたくさんいた。

庭園の一番奥からニンフェンブルグ城を臨む

庭園の遊歩道

遊歩道は手入れが行き届きとても美しい。
乳母車のお母さんが散歩していたりと、画に描いたような情景だ。
人もゴミゴミしておらず、余裕がある。
ベンチも多く設置されていて、遊歩道の途中で疲れてしまっても休憩できる。

ニンフェンブルグ城の後は、お待ちかねのオクトーバーフェストへ。
会場はテレージエンヴィーゼという緑地。Uバーンにそのものずばりの名前の駅がある。会場が近づいてくるに従って民族衣装の人が増えてくる。
老若男女問わず民族衣装を着ている。日本で言うと浴衣のようなモノなんだろうか。

もやしもん in オクトーバーフェスト

そもそも、オクトーバーフェストに来たいと思ったのは、もやしもんを読んだから。第8巻ではまるまるビールの話題が取り上げられており、オクトーバーフェストも登場する。というわけで、聖地巡礼の証に、入り口の門のところで記念撮影。
今回はなんと200周年。

オクトーバーフェスト

会場内は各ブルワリーの大きなテントが立ち並び、中がビヤホールになっている。
テントの外にも土産物の露天とか、ソーセージの屋台とか、移動遊園地とかが立ち並ぶ。
遊園地の乗り物は花屋敷をはるかに凌駕し、としまえん級の本格的なモノ。

テント内

テント内

テントの中はこんな感じ。楽団が音楽を演奏していて、みんなでカントリー・ロードとかヤングマンとかを歌っていた。町中ではとてもお堅く見えるドイツ人なのに、テントの中は超陽気。一曲終わると、手当たり次第に近くの人と乾杯している。

もやしもん in オクトーバーフェストのテント内

こう見ると、もやしもん内の描写が本物そのままであることが分かる。
石川雅之センセイ凄いです。

テント内は、予約席と、非予約席があって、reservedの札が揚がってないところは非予約席。相席は当たり前なので、テントを2つほど回って空いている非予約席を発見。ドイツ在住のロシア人の親子の方と相席で座らせて貰い、早速ビールを注文。
1杯1リットル(1マスと書いて、アイン・マースというそうです)で8.75ユーロ。
代金は飲み物や食べものが運ばれてくる毎に、その場で現金決済。
多分、粋な飲み方は10ユーロ出して「釣りは要らない」なんだ、と気づいたのは、帰る時だった。

オクトーバーフェストのビール

隣のロシア人と片言の英語で話しながらビールを飲む。「早起き + 散々歩いた後 + 酒に弱い」ということもあり、すぐさま酔いが回ってしまって、ツレに「ホテルまでは自力で歩けよ」と怒られながら、

「サッカー好きですか?」
「もちろん」
「CSKAモスクワのホンダって知ってますか?」
「もちろん。ドイツだと、カガワがすごく活躍してるよ」
「彼は日本でも人気がありますよ」

などとサッカートークに花が咲く。また、オクトーバーフェストに来た理由も聞かれたので、件のもやしもんの8巻を取り出して、オクトーバーフェストのシーンを見せながら「これを見て来ようと思った」みたいな説明したら、ウケていた。

酔っぱらってホテルに帰ったあとはバタンキュー。
それにしても旨いビールだった。



これ一冊でビールとオクトーバーフェストのにわか専門家になれる、もやしもんの第8巻。

石川 雅之
4063522725

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